注文したのが丁度11月の終わりですので丸々4カ月という中々のロングスパンになってしまいました。
実際には注文してから2週間後には一度納車されたのですが、部分的なトラブルにより再度ショップにお預け…ということがあったのでこんなにも長くなってしまったという顛末です。
お店の方には感謝しかありません。
「ショップがトラブル対応をする」というのはごく当たり前のことなので感謝するのもおかしい話なのですが、果たしてここまで対応してくれるお店が日本中にどれくらいあるのだろうかと。
『この店で買ったら面白そうだな』ということを思った4カ月前の自分も褒めてあげたい気分になりました。九州北部でスポーツ系自転車を探されている方は高速道路使ってでも行く価値のあるお店です。
クロスバイク?フルリジッドMTB?謎の自転車「SEQUEL」!
…というわけでSEQUELの紹介をします。SEQUELの読み方は「セクエル」です、未だにエクセルと言い間違えます。メーカーはジェイミスさんになります。
いやー…もう見事に誰が買うんだか分からないバイセコーです。自転車ファンの方であっても『は?』といった感じになるのではないでしょうか、『そもそもジェイミスって何?』となる可能性すらあります。
マイナーな自転車メーカーが作るマイナー層向けの自転車、記事を書いてもアクセス数は増えません。
やや拡大してみました、ちなみに17サイズ。
セクエルは「クロスバイクとフルリジッドMTBを足して割ったような感じ」の自転車として販売されています。
とはいえ『クロスバイクとフルリジッドMTBの中間です』と言われても大抵の場合で『?』といった感じはないでしょうか。同じでないことは分かるけど具体的に何が違うのかと問われると言葉に詰まるというか。
そんなセクエル君の主な特徴をピックアップすると以下のような感じになります。
・650Bのホイール+47mmのタイヤ
・油圧ディスクブレーキ
・クロモリフレーム+クロモリフォーク
・53mmのフォークオフセット(!)
まぁ、自転車なんて乗ってみないと分からないんですけどね。フレームジオメトリで分かるのは「雰囲気」くらいです。数字だけ見て自転車が分かるなら誰も困りません。
ちなみに上がセクエル君のジオメトリです。作図をすれば多少分かりやすくはなりますが、数字だけ見てもさっぱりですよ。
SEQUELはシングルスピードバイクだ!…多分
そんなわけで、いきなり『セクエルとはどんな自転車なのか』ということについて書いていきます。セクエルは「変速機能が付いているシングルスピードバイク」というのが最も近い表現になるのではと思います。クロスバイクでもMTBでもありませんでしたね。
セクエルに一般的なクロスバイクのような素直さはありません。
フォークオフセットが53mmもあるせいだと思いますがハンドリングの違和感がすごい。最初は『フォーク曲がってるんじゃねぇのコレ?』と思ってお店に電話しようか迷いました。
フォークオフセット・トレイル
フォークオフセット(フォークレイク)が大きいということはトレイルが少ないということになります(※オフセットとトレイルは反比例の関係にある)。画像を見れば一目瞭然ですがかなりトレイルが短くなっています。これがセクエルの方向性を決める最大の要素でしょう。
最初はこのオフセットの感覚に『コレ失敗したかなぁ…』と思ったのですが、それからがセクエルの真骨頂と言いますか。
ハンドリングを何とかしようと重心をやや後ろにバックするとピタリとバイクが固定されるポイントがあるんです。そのポイントに重心を置いておけば手放しでペダルを踏んでもスイーっと進みます。
そしてこの重心の位置を間違えなければ重量約13kgの自転車とは思えない軽快な加速感が出ます。この感覚がシングルスピードとかなり近い!…個人的にですけども。
そして一度慣れればもう不安定なハンドリングにはならなくなります。最初の感覚は何だったのだろうか…。
SEQUELはトレイル(悪路)に対応できるのか考える
これはどうしたものですかね…一般的な荒れた道くらいなら全く問題ありませんが、MTBばりに突っ込めるかどうかはまた別の話で。悪路走行ということになると原則的に空気圧をかなり落とさないと厳しいです。
まぁ空気圧を落として悪路に対応できるならそれでいいわけですが、そうなると今度は舗装路での安定走行が難しくなってしまいます。
空気圧が抜けるということはタイヤ径が小さくなるということですからね。タイヤ径が小さくなるとただでさえ短いトレール量が更に短くなってしまいます。
あちらを立てればこちらが立たず。この自転車はタイヤ空気圧で性格が大きく変わってくるのでこの辺がかなりデリケートだと言えます。
…とはいえセクエルくらいフォークオフセットがあるバイクも探せばありますし、慣れれば出来ないこともないでしょう。
ベテランの方であれば「あえて」セクエルのようなフルリジッドでトレイルに突っ込むのも楽しいのかもしれません。
SEQUELを写真で見ていくぞ!
ではセクエルを写真で見てきましょう。ハンドル回りです。これに関しては特に書くことはありませんね。
強いて言えばグリップがあまりよろしくないかもしれません。まぁこの辺は好みのような気がしますが、グリップはKONAの方が良く出来ているかな…。
コラムです。こちらも普通ですね。
長さは8cmとかそのくらいでしょうか、お店の人にサイズを交換して貰ったような気がしますが注文そのものが4カ月前なのでうろ覚えになっています。MTBに寄せたい場合は50mmくらいのものに交換ですね。
ハンドル回りが全体的にすらっとしているのでルックスとして物足りない感じもあります。インパクトを付けたい場合は35mm径のハンドルバーに交換するといいかもしれません。
サドル…は既に交換済みです。WTB Rocket Sport。
純正のものはスポーツ感が強いのでフレームと合いません。元のサドルはロードバイクの方で活躍してもらいます。
クランクはいつもお世話になっているFSA。フロントシングルのナローワイド、最近では珍しくもない構成です。
ちょっと安っぽいので変えたい気持ちがふつふつと湧いてきます。でもスクエアテーパーで高級感のあるクランクって中々無いんですよねぇ…しかも165mm。
もし交換するならどう考えてもBB交換からやらなきゃです、うーん…。
アリエク購入の軽量フラットペダル。
グリップ感はメーカー品に負けますが見た目が気に入っているので良し。このペダルは本当にいいかたちをしていますよ。ロゴが無ければもっといいのに。
リム・タイヤ共にWTB。タイヤはbywayですね。
リムとタイヤの両方を作っているメーカーって意外に少数です。WTBを除けばマビックとかしかありません。
リムメーカーがタイヤを作るとどんな良いことがあるのか…と言えばもちろんチューブレス化の精度があがることです。
完成車の状態ではクリンチャーですがそのままチューブレス化が可能です。せっかくなのでやらないと勿体ないですね。 リムテープとバルブを買わなければ…。
リアディレイラーはDEOREさん。ふつうです。
スプロケ大きいですねー、11T-42T。クランクが40Tなので最小ギア比が1未満になります。
リアタイヤ上部の図。キャリア・フェンダー(泥除け)が取り付けられるようにダボ穴が付いています。
BB周辺です、フェンダー装着のためにブリッジが通してあります。これがあるということは両足スタンドが簡単に付けれるということでもある…。
ダウンチューブ下にゲージ用のダボ穴があります。
ダボ穴が付いているのはありがたいのですが、どうみてもワイヤーと干渉するのでスペーサーか何かを挟まないと使えません。スペーサーが付属していたらいいのに…。
フレームの素材は定番のレイノルズ520。
先日レイノルズ631が使われているロードバイクに試乗してしまったので魅力が若干薄れています。買うつもりがないものは試乗しない方がいいですね…。
フロントフォークです。サイドにダボ穴が付いているのでケージが付けれます、バイクパッキング系のサイクリスト大喜び。
このフォークが再納車の原因になった子です。この話についてもそのうち書かないとダメですね。
<追記>
書きました。
・ディスクブレーキ自転車を買うなら知っておく必要がある「音鳴り」の問題
ヘッドチューブのブランドバッチ。自己主張強め、さすが米国。
付属品ではありませんがついでにアリエク購入品のボトルケージ。このデザインは中々見当たらないレア商品です。
ミノウラのようなセンターで留めるものはたくさんありますがこんな感じで横から挟む金属製ボトルケージはおどろくほど選択肢がありません。この構造であればホールド感を自分で調節出来るので微妙にサイズが合わない水筒でも固定できます。
…おおむねこんなところですね。
ちなみに写っているボトルはHealthy Humanです。
<関連記事>
Healthy HumanのWater Bottleは自転車ユーザーに凄く良い!
まだ販売されてるのかなぁ…謎です。
SEQUELは買っていいのか悪いのか
買ったばかりなので断言は出来ませんが、とりあえず今のところ楽しんで使えてます。セクエルっぽい自転車は他にも3種類くらいありますが、その中で選ぶとしたら『まぁセクエルでよかったんだろうなぁ…』とは思います。
<関連ブログ内記事>
『セクエル欲しいけどちょっと高い…』という場合はこんな選択肢もあります
もっと乗り込まないとセクエルについて本格的なレビュー・インプレは書けないかな…慣れたら感想をしっかり書きたいところです。
<追記>とりあえずカスタムしました
まだ理想の半分程度ですが、とりあえずパーツを変更してみたのがこちらです。<関連記事>
JAMIS SEQUEL / Full Rigid Chromoly Adventure Bike
ホイールをなんとかしなければ…。
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