そうなると必要になるのが「発送」という作業ですが、これまた料金体系やサービスが分かりにくい。輪行にだって限界がありますし、自走なんてよほど体力がある方でないと出来ません。
…というわけでロードバイクを最安で発送するための方法について書いてみます。ヤフオクとかメルカリとかで売ったり買ったりする場合にも知っておいた方がいい知識です。
まぁロードじゃなくても自転車ならなんでも同じですけどね。
「最安」は場合によって異なる
まずはこれを知る必要があります。自転車発送における送料は梱包サイズと梱包するケースの有無によって違います。何も考えずに『ここに頼めばとりあえず最安です』となるサービスは現在のところありません。
また、そのケースを何回使うのかといった要素も含まれます。段ボールだと高頻度輸送には耐えられません。そもそも荷物というものは何度もターミナルを経由して届けられるので一回の輸送でも結構なダメージです。
そういったランニングコスト(?)も含めて考えないと「最安」を導けないことに注意しておきましょう。
最も安価で送れる可能性があるのは佐川急便
結論から書けば、最も安価で発送できる可能性があるのは佐川急便の飛脚宅配便・飛脚ラージサイズ宅配便です。・飛脚宅配便・飛脚ラージサイズ宅配便料金表
http://www.sagawa-exp.co.jp/send/fare/list/sagawa_faretable/
260cm以内であれば東京↔大阪間の送料は7722円(税込)となります。240cm以内であれば6264円になりますし、220cm以内にすると4806円まで安くすることができます。
飛脚宅配便(東京↔大阪間片道)
・260cm以内 7722円
・240cm以内 6264円
・220cm以内 4806円
220cm以内に収めるかどうかが一つのボーダーです。何故ボーダーなのかは続きを読めば分かります。
何もかも佐川が安かったら考えるのも楽なのですが、もし梱包200cm以内に収めることが出来ればヤマト運輸の方が安くなります。
200cm以内だとヤマト便のサイズに収まりますので東京↔大阪間であれば3000円程度まで下げることが出来ます。お安い!
とはいえロードバイクを200cm以内に収めるのはかなり難しい作業なのであまりお勧めは出来ません。金属フレーム+金属ホイールであれば大丈夫かもしれませんがカーボンだとちょっとね…。
参考までに200cmサイズになっている輪行ボックス(段ボールですが)の商品リンクを貼っておきます。
・YMT-200(三辺合計200cm未満サイズ)
http://kowa-btb.shop-pro.jp/?pid=120180908
こういうのは自作しようとしても中々難しいですからねぇ…。
ちまちまとクリックしていますが在庫があるのを見たことがありません。近所のサイクルショップに出向いて店員さんと相談した方が早そうです。
今までは200cm超えでもヤマトさんは対応していたのですが2年くらいまえに対応をやめてしまったので現状は佐川急便が安いという形です。ヤマトで200cm超えになると家財便とかいうものになるので値段が倍くらいになります。
ヤマトは儲かってると思うんだけどなぁ…ヤマトはヤマトで問題もありますし(※これについても後記)。
まぁいいか、では次へ。
ケースが用意出来ない場合はシクロエクスプレスが安いかもしれない
新興企業ですがメディアへの宣伝量が多いのでご存知の方も多いと思います。シクロエクスプレスはその名の通り自転車配送サービスです。厳密に言えば「輸送取次業」なので配送業ではありませんが。配送の中継をしている業者なので実際に配達するのは佐川です。
・シクロエクスプレス
https://cycloexpress.co.jp/
『中継してるなら値段高くなるんじゃないの?』となりそうな気もしますがシクロエキスプレスの様な専門取次業者はサイズを限定して輸送の手間を効率化しているため一般流通を使うよりも安くなります。
シクロエクスプレスの東京↔大阪間の送料は5000円(税別)です、消費税を含めると5400円ですね。シクロエクスプレスは「箱」で受け付けているのでサイズで料金が決まるわけではありません。
つまるところ佐川急便の220cmサイズと240cmサイズの「中間」がシクロエキスプレスということです。そんなわけで梱包を220cm以内に収めれば佐川急便の方がお安くなります。
…とはいえ今現在ケースを所有している方は少ないでしょう。
『買うのめんどくせぇし、てか自作なんて絶対にやってられねぇし』と言う方はシクロエクスプレスで段ボールを3400円(税別)で買えますのでこのサービスを使うと楽です。
段ボールに3400円は抵抗がある場合がほとんどだと思いますが、実際のところメーカーが販売しているものも同等の価格だったりするので金額的にボッているわけではありません。
<参考リンク>amazonで一番売れている輸送用段ボール
https://www.amazon.co.jp/%E8%BC%AA%E8%A1%8C%E7%AE%B1-%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E6%A2%B1%E5%8C%85%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%88-%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB%E8%BC%AA%E8%A1%8C%E7%AE%B1-%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E6%A2%B1%E5%8C%85%E7%94%A8%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%881390X390X790/dp/B00CBTANGY/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AF+%E6%AE%B5%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB&qid=1556454132&s=gateway&sr=8-1
簡易段ボールボックスで問題になるのか運送回数です。
何回も使うならこの3400円を回収するのも簡単ですが、片道一回しか送らないのであれば佐川急便と比べると割高感がでます。そうなるとその辺の自転車屋さんで段ボールを貰って佐川急便を使った方がお安い場合が多いでしょう。
さらに問題になるのがケースの種類です。シクロエクスプレスは発送を受け付けるケースがきっちりと決まっておりそれ以外では受け付けません。
例えばですが、シーコン等の形が独特で車輪の付いたケースは高確率で取り扱ってくれません。シーコンを扱わない理由は不明です、ハードケースではないからかもしれませんし車輪が邪魔だからかもしれません。
シーコンのような高級ケースを所有している方は少数だと思いますが、もし所有されている場合は当然使いたくなりますよね。安いケースは基本貧弱なのでバイクをしっかりと守りたい場合はやはりがっしりしたハードタイプの頑丈なものが欲しいところでしょう。
嘘か誠かは分かりませんが「シクロエクスプレス 事故」で検索すると結構出てきます。
・「シクロエクスプレス 事故」でgoogle検索する
まぁ段ボールですからね。
運送事故というものは扱う量に比例して必ず起きますのでネット上のあれやこれやを鵜呑みにするのもどうかという話ですが「いざというとき」のことを想定することもやはり重要で。
既に書いていますがシクロエクスプレスは中継としているだけで運搬は佐川急便が行っています。
このように業者が複数出てくる状態でトラブルが起きるとほぼ間違いなく責任の押し付けあいになります。こうなるとユーザー対応なんてそっちのけ確定です。
…というわけでそういうことを可能な限り回避したい場合は次の話を。
しっかりした梱包で発送したい場合は佐川急便が安い
結局のところ佐川急便になるのではないかと思います、値段的にもバイクの安全的にも。これは言わずもがな「ハードケース的なものを所有しているor買う予定がある」ということが前提です。サイズを240cm以内に収めれば6264円で済みますのでシクロエキスプレスの5400円と大差ありません。
1000円の差も無い送料をケチってフレームが割れたりでもしたら笑えませんからねぇ…。ハードケースも安いものでは1万円ちょっとくらいで買えますので安全を見るのであればこちらが正解でしょう。
安心は…プライスレス!
他の配送業者はどうなのか?
うーん…。一応有名どころでは西濃運輸のカンガルー便があります。これは2年・3年前までは安かったのですが物流がパンクしているのか今となっては最も高いサービスになってしまいました。
・西濃運輸 カンガルー自転車輸送便
http://www.cycle-seino.jp/
以前は東京↔大阪間が4500円くらいだったのですが、2019年5月現在では7000円以上します。値上げ半端ないですね。
営業所持ち込み割引や往復割引といったオプションもあったりしますがそれを使っても割高感は否めません。
カンガルー自転車輸送便の強みはサービスの認知度でしょうか。宿泊先のホテルに送るといった場合はホテル側も『あぁカンガルー便ね』と分かっている場合が多いので手続きがスムーズにいきます。
こういった要素を利点と捉えるのであれば西濃運輸も悪くはありません。ただしオプションの使用が前提となってはくると思います。
フレームとホイールを分けるというやり方
こういう発想もありと言えばありでしょう。既に書いている通り200cm以下の発送であればヤマト運輸が安くなっています。そんなわけでフレームとホイールを分けて発送すればヤマト運輸でも送れます。
ホイール・フレーム共に限界まで省スペースにすると170cmサイズになります(※フレームが大きい場合は確実とは言えませんが)。
三辺を170cm以内に収めることが出来ればヤマト運輸でいうところの「30gk以内」に収まりますので東京大阪間を2700円で送ることが出来ます。
これが2個分なので結局は価格としてはシクロエクスプレスと同程度になってしまいますが、このやり方だと以下のような利点があります。
・段ボールサイズが大型にならないので自作しやすい
・その気になればフレームだけ発送することも出来る
・ヤマト運輸のサービスを使うことができる
ロードバイクのホイールは軽いですからね。電車移動であればホイールだけ手持ちにするということも不可能ではありません。飛行機だと手荷物に入りませんので逆に困ってしましますが。
とはいえヤマト便にも微妙に問題がありまして。
ヤマト便ではロードバイクフレームを「横運送」することが出来ないんですよね。ヤマト便はあの緑色のケージ(※名前が分からない)に収めてからトラックに積むという形なのでロードバイクフレームのような長尺ものは必ず「縦」に収納されます。
あの緑色のケージ
下手するとカーボン割れますわ。
まとめ
現時点においてロードバイクを最安で発送する場合は「三辺220cm以下のケースを自作して佐川急便飛脚宅配便を使う」です。とりあえずこれだけ知っておけばケースを買う場合も(送料の観点から言えば)三辺220cm以下が望ましいということが分かるので…まぁ無駄な知識にはならないでしょう、多分。
理想としては三辺220cm以下のサイズのハードケースを買うことです。こうすれば送料としても最安になりますし安心としても最高です。文句の付けようがありません。
26インチサイズだと問題なく200cm以内に収めることが出来るのでそういうアプローチで自転車を選ぶのもアリかもしれませんね。
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