腰痛というものはおそらく現代人だけでなく古代の原始人にとっても身近なものだったのではないでしょうか。二足歩行というものは歩いていようが座っていようが腰に負担がかかりますからね。
腰痛(に限らず関節全般に言えることですが)の難しいところが原因が明確になりにくいところでしょう。温泉に通うだけで治る場合もありますが、どれだけ整体に通っても改善し無い場合もあります。
ある程度の歳になってロードバイクをやっていると仲間内から必ず腰痛の話が出ます。これが面白いことに「すっかり治った人」と「悪化した・発生した人」と別れます。皆が皆治るわけではありませんし、その逆というわけでもありません。
では、この腰痛が治る人と悪化する人はどこが違うのでしょうか?
フォームがかっこいい人は腰痛が治る(ならない)
とんでもなく荒っぽく言ってしまうと「フォームがかっこいい人」は大抵の場合で腰痛が改善します。そしてフォームがかっこ悪い人は大抵の場合で腰痛が悪化したり発生したりします。ロードバイクのフォームというものは明確に正解があるわけではありませんが、一般的には「ハンドルを下げて倒れこむような前傾姿勢になること」がかっこいいor美しいとされています。
『こんな姿勢は手足の長い海外の人だから出来るんでしょ?』と言われると…まぁその通りなのですがそれはさておいて下さい。
ちなみにここでは「やもめ乗り」については触れません。あくまでもベーシックなスタイルを前提として進めていきます。
では腰痛の話に戻りましょう。
結論から先に書けば「背中を前に大きく曲げれる人」は腰痛とは限りなく無縁のはずです。言い換えれば、現在背中を前に大きく曲げれない人は高確率で腰痛に悩まれているのではないかと思います。
『自分の背中がどれくらい曲げることが出来るのか』ということは中々自分では判断出来ませんので周りの人に写真なり動画なりを撮ってもらいましょう。ほぼ間違い無く想像より曲げれていないはずです。
イメージとして上写真くらい曲げられてるんじゃないかなぁ…と思っていても写真を撮れば一目瞭然で分かります。ほとんどの場合でこの半分も曲がっていないと思います。
プロ選手と比較することに特に何の意味があるわけではありませんが『曲がる人はこれくらい曲がる』ということくらいは知っておいて罰は当たりません。
上は那須ブラーゼンに所属する樋口峻明選手のフォームですが日本人でも背中はきちんと曲がることが分かります。
<参考>
理想のフォームとは(那須ブラーゼン公式サイト)
https://nasublasen.com/blog/takaaki_2018_02_01
背中の柔軟性と手足の長さは無関係ですからね。
腰痛の原因は背中にある
腰痛の原因は様々かつ複合的なものですが、意外に注目されないのが背中の柔軟性です。今現在腰痛の方は背中を確認してみてください。もし背中がうまく曲げられない場合はおそらくそれが原因の一つだと思います。ロードバイクユーザーに関して言えば、ミーハー期を通り越してからがちょっと危ない頃だったりします。
最初は「如何にもロードバイク的なフォーム」を追及して不自然にハンドルを落としたりサドルを上げたりしちゃいますが、実はこれは腰痛に関しては効果的な一面もあります。必然的に背中を丸める姿勢を作ることになりますからね。
もちろん万事で効果的なわけではありません。無理に姿勢を作っても速くはなりませんし、他の部分を痛める可能性もあります。
しばらくすればそういったミーハー熱も冷めて「適度に速く、適度に疲れないフォーム」に落ち着きますが、ここで楽をし過ぎようとすると背中が固定されて腰に負荷がかかってしまうフォームになる場合があります。
これが『ロードバイクをはじめて腰痛が悪化した・発生した人』に多くみられるパターンです。安定して速度が出せているからといって肉体にとって正解であるとも限らないと…実に面倒な世界です。
速度が出なくても腰痛になるよりずっと良い
我々ホビーライダーは普段の生活があってこそですので速度が出なかろうが腰痛になるよりは格段に良いはずです。今のようなオフシーズンはローラー台を回すことが多いと思いますが、ローラー台を回すとき(固定の場合は特に)はしっかり下ハンドルも握るようにして背中をうまく曲げてあげるようにしましょう。
ヨガを参考するのであれば「猫のポーズ」ですかね?この辺りは特に詳しくはありませんがやらないよりはGoodです。自転車に関係なく腰痛予防には最適です。
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