カーボンは敢えて選ばない、ハイスペックなアルミロードバイク10選(2018-2019)

2018/09/06

ロードバイク情報

t f B! P L

現在のロードバイクは猫も杓子もカーボンフレームです。カーボンが素材として最高であることはその通りですが、メインストリームに対して反抗したくなることもあるでしょう。あえてアルミフレームを選ぶという選択肢だってクールです。

そんな反骨精神のある方にアルミフレームのロードバイクを10台集めました。


① Cannondale / CAAD 12

フレーム重量 1040g(50サイズ)

<URL>
https://www.cannondale.com/ja-JP/Japan/Products/ProductCategory.aspx?nid=de654fca-4c41-4c14-84ea-7b5a1f77440b

言わずと知れたキャノンデールの名作フレームです。有名・軽い・(そこそこ)安いということで毎年確実に売れます。ネックになるのはBB30Aくらいでしょうね、BB30でさえ面倒だというのにキャノンデールは絶対に譲りません。

ルックスも現代的なので使いやすいです。キャノンデールのカーボンフレーム(supersix)はデザインが如何にもレーシーですからね。そんなところも相まって『いや別にそんなに本気でやるわけじゃないし』的な人に売れている…ような気がします。

ちなみにカーボンフレームにどうして”supersix"という名前が付いているのかと言えば、元素記号のC(炭素)が6番目にあるからだそうです。本日の豆知識。

ロードバイク界では最早「アルミフレーム≒CAAD 12」みたいになっています。安定と言えばそうなのですが、まだまだマイナーなバイクが欲しいのであれば別のものを選びましょう。


② GIANT / TCR SLR

フレーム重量 960g(Mサイズ・未塗装)

<URL>
https://www.giant.co.jp/giant18/bike_datail.php?p_id=00000019

皆大好きジャイアント(嫌いとは言わせない)よりTCR SLR。CAAD 12と同等、或いはそれより軽いというアメイジングなフレームです。

GIANTは何でも得意なメーカーですがアルミに関して言えば多分業界で一番得意なはずです、年間何万台作ってんだか分かりませんからね。カーボンはコンピューター解析技術が重要なので新興メーカーがいきなり台頭することもありますが、アルミはローテクなのでこんなことは起こりません。

TCR SLRの欠点はデザインだけです。それ以外は非の打ちどころがありません。


③ TREK / EMONDA ALR

フレーム重量  不明(※2019年に新型が出るため)

<URL>
https://www.trekbikes.com/jp/ja_JP/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AF/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AF/%E3%83%91%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89/%C3%A9monda/%C3%A9monda-alr/c/B212/

20年くらい前は中堅だったのですがいつの間にやら一流になってしまったトレックです。

どうして一流になったのかといえば広告費をばら撒いているからですね。多少無茶だろうが取扱店を増やして知名度をガンガン上げました。どんなブランドだって一番重要なのは人の目に触れる事です。

そんな広告費ばら撒きトレックは、当然ながら"初心者ローディー"の獲得にも手を抜きません。

『一度ウチでバイクを買うたら次もウチで買わせたるけぇ!』ということでTREKのエントリーバイク…つまりアルミフレームは良く出来ています。アルミは利益を出すためではなく次のバイクを買ってもらうために親切価格で販売されるわけですね、広告費が上乗せされるのはミドルグレード以上のカーボンです。

EMONDA ALRは重量こそCAAD12・TCRには及びませんが「カーボンっぽいフレーム」として有名です。まぁカーボンも素材によりけりなのですが見た目とは裏腹に走るそうです。

個人的にはあの湾曲したTTがちょっと‥‥。アルミで振動吸収性を上げようとするとチューブの長さを稼がなければいけないのは分かるんですけどね。


④ Jamis / ICON

フレーム重量 1150g(56サイズ)

<URL>
http://www.jamis-japan.com/iconseries.html

上の3台についてはスルーした方の方が多いことでしょう、とても有名ですからね。

…というわけでここからはちょっとマイナーなバイクです、イエ―。

ジェイミスの"アイコン"は日本ではドマイナーですが世界では売れています。カーボンキラーと言えばCAAD12が定説ですが、アイコンに乗ると『あれっ、こっちがカーボンキラーじゃね?』と思ってしまうとかなんとか。

アメリカの某有名サイクル誌でCAAD12より高い評価を獲得しています。『国差別じゃねーの?』と思う方もいるかもしれませんが両方アメリカ国ですのでそれはありません。


ジェイミスのロードバイクは相も変わらず日本では残念な扱いですがメーカーとしてはまだまだ諦めてはいないようです。今現在ICONは本国では全てディスクブレーキになっているのですが日本だけはわざわざリムブレーキモデルが販売されています(※今後どうなるのかは分かりませんが)。

これはメーカーとしても自信を持っているという証明でしょう。そんな熱意はバイクにも反映されておりシートポストがカーボンだったりと非常に頑張っています。

『分不相応にハイエンド使ってる金持ちのオッサンを完成車のままでぶっちぎりてぇ!』ということであればこれかもです。

JAMISはVENTURA SPORTもいいですよ。

<関連記事>
2019年の「コスパ最高ロードバイク」はJAMISのVENTURA SPORTと言わせてくれないか

⑤ KhodaaBloom / FARNA SL(SL2)

フレーム重量 1100g(サイズ不明)

<URL>
http://khodaa-bloom.com/bikes/farna/farna_sl2_ultegra/

コーダーブルームと言えばクロスバイクかFARNA SLです。

FARNA SLは2015年だか2016年だかに「アルミフレームの完成車状態で世界最軽量」というフレコミで一時期話題になりましたのでご存知の方も少なくないことでしょう。

『マジかよ、じゃあフレームめっちゃ軽いんじゃね?』と思う方も多いと思いますが調べてみると極端に軽いわけではありません。重量としてはICONと同程度といったところでしょうね。チューブが短いのにICONと同程度というのはやや残念な気もするところではあります。

とはいえそれでも完成車状態で世界最軽量のうたい文句は伊達ではありません。アルテグラグレードの完成車重量(2018)は7.4kgです、そこらのカーボンよりも軽いですよ。そしてお値段20万円。

『予算は20万円まで、後々の追加とかやりたくない』ということになるとFARNA SLが筆頭でしょうね。


⑥ AVEDIO / BACCHUS SL

フレーム重量1300g(50サイズ)

<URL>
http://www.avedio.net/archives/products/bacchus-sl

実業団系のレースを見ている人は知っているであろう日本のブランドAVEDIO、インカレとかでもよく見ます。そんなAVEDIOには「バッカス」というアルミフレームがあり、こちらも『レースいけるで!』というフレコミです。

実際のところ『レース行けます』なんて謳い文句はアテにはなりませんけどね。速い人が乗ればなんだって『レース行きます』になります。フル―ミーが乗ればルック車でも速いです、まぁこの場合はフレームサイズで困りそうですけど。

日本のレースは基本1DAYで距離も短いものが多いので必ずしもカーボンである必要はありません(カーボンであることに越したことはありませんが)。クロモリフレームだってパーツを頑張れば6.8kg以下にすることは可能です。

そんなわけで『結局のところ違いなんてあるの?』となることが必至なわけですが、このバイクには明確な違いがあります。

バッカスのフレームには6066アルミニウムという一般的なアルミフレームよりちょっと珍しい素材が使われています。使われている素材が違うのですからフレームのフィーリングが違うのは当然というものでしょう。

『国内メーカーで人を被らないアルミフレームに乗りてぇ』ということになるとバッカスです。コーダーブルームは結構皆さん知っていますからね。

ネガティブな点は名前とデザインが中二病入ってるところでしょうか。何でバッカスなのか、自転車でも飲酒運転は犯罪ですよ奥さん。ちなみにAVEDIOが展開しているカーボンフレームの名前はヴィーナスです。名前で損してる気がしてなりません。


⑦ FUJI / ROUBAIX

フレーム重量 1080g(56サイズ、未塗装)

<URL>
http://www.fujibikes.jp/2018/products/roubaix_1.3/

フジもいい感じに日本のロードバイク界の仲間外れです。

"フジ"といいながら日本のメーカーではない(元は日本ですけど)、レースではなくホビーバイクの扱いが多い(日本は何故かレース傾向が強い)といった理由…なのかどうかは知りませんがロードバイクブランドに微妙に入れて貰えません。機材提供はしているんですけどね。


そんなフジのアルミバイク「ルーベ」は隠れた名作です。もう15年以上売ってるのに未だに知名度が無いのが逆にカッコいいとも言えます。

未塗装状態とはいえ56サイズでフレーム重量1080g、50サイズくらいになればほぼ1000gでしょう。CAAD12と同等レベルの軽さになっています。このフレームの素材もバッカスと同じ6066アルミニウムです。使われているパーツもマニアックで面白かったりしますよ。

ネガティブな点はやはり見た目ですかね、悪くはありませんが中途なことは否めないでしょう。FUJIであればシンプルにブランドロゴを大きく入れるくらいが一番かっこいいと思うのですけどね。


⑧ MERIDA / SCULTURA 700

フレーム重量 不明(誰か教えて下さい)

<URL>
http://www.merida.jp/lineup/road_bike/scultura_700.html

ジャイアントと並ぶ"コスパ系ロードバイクブランド"のメリダ様。

メリダのアルミフレームは日本では知名度が低めです。日本国にはおいてメリダは『ジャイアントは嫌だ』という理由で選ぶ愚か者が多いわけですが、こういう方はある意味では自転車に対する意識が高い人とも言えます。

そのようなわけでアルミを飛び越えてカーボンに行きつくことがシバシバです。メリダはカーボンも安いですからね。+2万円出せばカーボンモデルの4000番台が買えますのでスクルトゥーラ700を選ぶのはアホとも言えます、普通はカーボン買います。

とはいえこのスクルトゥーラ700は面白いのです、わざわざこのモデルのためだけにフレームを作ってるんですよメリダは。

スクルトゥーラ700はスクルトゥーラ700のためだけにフレームを作っています。セットアップするコンポーネントの差を設定してモデル数を増やすようなことはしません。スクルトゥーラ100~400は違うフレームです。

専用設計とえばいいのでしょうか。メリダの本社工場で生産されるハイエンドなアルミフレーム、正にフラグシップアルミフレームと言えましょう。そしてお値段18万円、メリダの本社工場で作っているにも関わらずこの価格、お安い。

アルミでここまでやってるメーカーは他にはありません。安いカーボンなんて委託の委託が作ってたりしますからね。クラフトマンシップ的なものを加味すればSCULTURA4000より贅沢です。

SCULTURA700に乗っている人は間違いなく"通"です。本日の豆知識その2。


⑨ Bowman / Palace R

<URL>
https://bowman-cycles.com/products/bowman-palace-r-frameset

フレームセット重量 1485g(52サイズ)

このフレームを知っている人はほとんどいないはず(知っている人はこんなブログには来ない)。ボーマンサイクルというメーカーのパレスです。メーカーとしてはイギリスだと思うのですがこの辺はよく分かりません。

どうしてそのようなよく分からないものが紹介できるのかといいますと、このフレームはあのroad.ccで満点を叩き出したフレームだからです。

<参考>Bowman Palace:R frame, fork & headset 2017
https://road.cc/content/review/222693-bowman-palacer-frame-fork-headset-2017

どうですか、満点ですよ満点。あの辛口メディアであるroad.ccで満点なんて2年に1回くらいです。日本のゴマスリメディアとはわけが違います、あの人たちは褒めることしかしませんし。

フレームセット重量も1485gと十分に軽量です、フォークも含めた重さですからねこれは。アルミの素材は6069、細かい部分は専門ではないので分かりませんがベースはCAAD12で使われているものと同じです。

ささっと検索したところこのフレームを持っている日本人ユーザーはまだいないっぽいですよ。今ならトップランナー(?)になれるかもしれません。もし『買ったよ!』という方がいましたらコメントにブログのリンクを書いてもらえると嬉しいです、見に行きます。

販売はフレームセットのみ、アジアへの配送料は現時点では85ユーロだそうです。CAAD12のフレームセットに15万出すよりはこちらを買った方が確実に面白いでしょう、値段としても安いですし。


⑩ Rockbikes / ROCKET

<URL>
http://rockbikes.jp/models/rocket.php

『いや性能とかどうでもいいんで、かっこいいロードバイクが欲しいだけなんで』という方にはロックバイク以上の選択肢は無いよね?

説明するだけ野暮ってものなので見て分かって下さい。

個人的には街中でのロードバイクには疑問なのですけどね…まぁ事故と盗難の無いようにとだけ…。


おまけ BRAND-X / RD-01

現在メインで使ってしまっているRD-01です。

フレームセットで16000円(※ブラックフライデーセール価格)という極めてロープライスなフレームです。重いですし反応が良いわけでもないので別にハイスペックではありません。

テキトウに生産して売り切りなのかなと思っていたのですが、今現在でも販売しているところを見るとどうやら定期生産しているようですね。値段はシーズンで微妙に上下しますがブラックフライデーだとほぼ確実に安売りされるので気になる方はチェックしておきましょう。


個人的に確認した最低価格は14000円くらい‥だったかな?

定番的な「安いロードバイクフレーム」はTNI 7005MK-Ⅱだと思いますが、RD-01も負けてないと思いますよ。

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自転車関係のことについてアレコレ書いてたり書いてなかったりするブログ…でした。

現在は新しい方に移行しているのでこっちではどうでもいいことを書いていたりします。

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https://hitoriroadbike.blogspot.com/

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