2020年をちょっと過ぎた頃には多分ロードバイクの転換期が来ると思う

2018/07/26

自転車の知識

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最近とても書くことない(わけでもないのですが暑すぎてやる気が出ない)ので今回はレポートのようなものを書いてみようと思います。当たるも八卦当たらぬも八卦。

自転車ユーザーにも"段階"というものがあります。

日本国では「自転車趣味≒ロードバイク」のようになっていますので、これで例えればフレームメーカーの名前が分かったりコンポのグレードをチラ見して確認するようになるのが初期症状でしょう。これくらいであればまだ引き返せますし、「詳しくてかっこいい」くらいの段階です。

それを超えるとマニアに片足を突っ込んだ状態になります。

まぁマニアの定義なんて誰に決めれるのか分かりませんが、"業界の未来"なんかを考えるようになったら確実にマニアでしょう。こうなったらもう戻れません。下手をすると(?)仕事にさえなります、hello world。

近い将来ロードバイクの転換期が来ます。

自転車について全く知識が無い方からすれば「タイヤが増えたりするの?」といった感じなのかもしれませんがそんな面白いことにはなりません。何が変わるのかと言えばエンド幅の拡張です。


エンド幅の拡張

現在の130mmの時代はもうすぐ終わります、多分。

ロードバイクについて全く知識が無い方からすれば心底どうでもいい話だと思いますが、ある程度ロードバイクを趣味にしている方からすれば無視の出来ない大問題。

根拠としては「新型デュラエース(R9100)」と「ディスクブレーキロードの確立」です。

新型デュラエースについては大したことではありません、今回12速化しなかったので次にはするだろうというだけの話です。現在の11速でもかなりキチキチなので12速化するのであればエンド幅は広げるしかありません。あれ以上薄くすると剛性が下がります故。

チェーンラインの関係で限度はありますがこれは当面は問題にはなりません。シャフトドライブ化すればエンド幅を広げる必要はありませんが、これも今のところ現実的ではありませんね。

フロントシングルという変態行為が遠からずロードバイクにおいても一般化されるはずです。フロントディレーラーが消え、リアの11+αで十分になる時代で。 機材の進化はここまで来ています。

プロバイクであってもリアが11+αになればフロントシングルが登場するでしょう。


上画像は3TのStradaというフレームのBB周辺の拡大ですが完全にフロントシングルです。ディレーラーの台座すらありません。

ちなみにこのフレームを使ってUCIプロロードレースで勝利を上げた選手も出ています。「アクアブルースポート」というチームの選手ですが、このチームは運営方法もユニークだったりします。スポンサーを蹴っ飛ばして自前運営。流石アイルランドなのか、なんともクールです。

<3T公式サイト(英語です)>
https://www.3t.bike/en/products/bikes/strada-551.html

ステージ次第ではフロントディレーラーを設置するよりも最初から取っ払って空力性能とフレーム設計によるBB周り剛性の向上を測った方が合理的になる場合もありましょう。メーカーも『エアロ性能向上のためにネジ山のかたちを変更しました』なんて残念なことを言わなくて済みます。

ロードバイクのディスクブレーキ化は最早不可避となっており、こうなるといよいよエンド幅拡張は避けられません。

現状のディスクブレーキの問題点は「かさばる」ことです。デカくて重いのが今のディスクブレーキ、商売としてはこのバージョンアップは欠かせません。これを改良していくのがこれからのシマノ様のお仕事になります。

これに対するアプローチは簡単です。剛性を上げればブレーキ性能は勝手に上がります。BBと同じやり方ですね、シャフト径を太く長くすりゃええんじゃい!

そのようなわけで、ディスクブレーキロードの台頭+12速化=エンド幅の拡張です。

エンド幅の拡張はフレームメーカーも大歓迎。わざわざリムブレーキ用・ディスクブレーキ用とフレームを別々に設計・制作するのは手間ですからね。経費節約は会社の基本業務、エンド幅が同じと言うだけで金型製作がぐぐっと楽になります。

ホイールメーカーも歓迎でしょう。もしディスクロードとMTBのエンド幅が同じなるということになれば(※MTBのエンド幅はまだ固定されていませんが)、ロードホイールとMTBホイールを流用出来る可能性があります。規格が揃えば在庫の流用が出来ますので過剰生産が減りますね。

ロードバイクレースでMTBの小さいホイールを使うようなことは起きないはずですが、ツーリングやアドベンチャー・グラベルといったホビー系のロードバイクであれば700Cよりも小さいホイールを使った方が良い場合もあるでしょう。

女の子に売りやすいというのもありますね、目指せフロンティア。


エンド幅が拡張されるとどうなるのか

エンド幅が拡張されると現行のホイールが使えなくなります。

まぁエンド幅130mmのフレームで使えばいいだけの話なのですが、これから対応するものが減っていくと考えると「現行のもの」を買うのはちょっと戸惑うところ。ハブを交換するのも面倒ですからね。

12速化は必ずトップグレード、即ちデュラエースから始まり順番で下位グレードに広がります。もしかしたらフロントシングルを前提にしたデュラエースとは別のグレードが新設されるかもしれませんが(こっちの方が分かりやすいですし)、とりあえずデュラということにしておきましょう。

『俺はデュラしか使いませんけど?』というセレーブな方であれば次回のデュラから12速を使うことが(ほぼ)確定となるわけですが。『いや105で十分だし?』という方からすれば次回のデュラではなく次回の105となりますので最低でも5年くらいは先の話となります。

これを長いと感じるか短いと感じるかはそれぞれだと思いますが、『そろそろエンド幅のことを意識して機材導入を考えていった方がいいんじゃないかな』という時期に来ていることは確かでしょう。

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