SRAM REDクランクを使うために2017年のメーカー動向を調べてみた話

ロードバイクユーザーの2％くらいにしか需要が無いのではないかと思われるSRAM REDクランクの話です(流石に1％ではないと思う)。

98％の正常な(?)方は要スルーでしょうか、知っても特にためにはなりません。




まずSRAM REDのクランクには2種類の規格が存在します。それが「BB30クランク」と「GXPクランク」です(※REDに限ったことではなく他のグレードのクランクにも存在しますが)。これらの違いですが、シャフトの直径がそれぞれ異なっています。BB30の方はそのまま30mm、GXPの方は24mmです(正確には片側24mm/22.3mm)。さらに言えばシャフトの長さも違っています。

＜SRAM GXPクランクについての参考URL＞
http://dts3800.blog117.fc2.com/blog-entry-343.html

GXPのシステムが良いのか悪いのかはさておき、このGXPクランクの場合は救いがあります。基本的はシマノクランクと同じであるため、ほとんどのBB(というかフレーム)に装着することが可能なのです。・・とはいえシマノホローテック2と全く同じではないのでシマノBBにGXPクランクを付けるようなことはできませんが。まぁ、BBを交換するだけで対応できるのであれば『問題無い』という範囲でしょう。


対してBB30クランクは非常に困りもので、現状としてはBB30クランクはBB30以外ではPF30にしか取り付けられません。

このクランクはシャフトの長さが短いため物理的に取り付けることができないのです。これはBB30クランクというものがQファクターを狭くするために生まれたもの(※他の理由もありますが)ですので当然の現象ではあるような気もしますが・・この辺りのメリット・デメリットはとりあえず保留しましょう。



ワイズロードのWEBサイトにに非常分かりやすい一覧表を見つけました。この表を見れば如何にBB30クランクがマイナーなものか分かりますね、これはWISHBONEという会社のBB対応表ですが、BB30クランク用として作っているBBはPF30しかないことが分かります。

＜参考URL・リンク＞
http://www.ysroad.net/shopnews/detail.php?bid=366876


BBが限られるということは必然的にフレームも限られるということになります。フレームが限られるということは当たり前ですが好きなメーカーを選ぶことが出来ません。このBB30・PF30という規格をもしメーカー側が使わなくなるのであればBB30クランクはただの金属の塊になってしまいます。

ちなみにBBの違いについては下記のリングが非常に分かりやすいです。

＜参考URL・リンク＞
https://www.riteway-jp.com/itemblog/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%B9-3771/2016/01/_toshima




前置きが長くなりましたが、現状所持しているSRAM RED BB30クランクを使うためにBB30・PF30を使用しているメーカーを調べてみました。非常に都合の良いサイトの記事(2014年モデル各社のBBの動向)がありましたので、現在(※2017年モデル)と比べながらチェックしてみたところ、選択肢が確実に狭くなっています。

＜参考URL・リンク＞
「2014年モデル各社のBBの動向」
http://d.hatena.ne.jp/azbshgb/20131219/1387463198
　
上のサイトの記事は非常に面白いのでロードバイクユーザーの方は是非目を通して貰いたいです。もっと言えば、メーカーは協力してこのようなフレームに対するBB一覧表くらいは作って欲しいと思えてなりません。 BBから逆引きでフレームを探したいユーザーもそれなりにいると思うんですけどねぇ・・・。


まずフェルトが2017年からBB30の使用をかなり見送っています。完全に無くなったわけではないですが、BB386やJISが圧倒的に増えたという印象です。もうフェルトはBB30からは手を引くような気配です。

現状としては、BB30の生みの親であるキャノンデール、頑なにBB30を使い続けてくれているTIME(※TIMEは一部BB386ですが)、あとはリドレーくらいしか目立った選択肢がありません 。ビアンキも一部のフレームにBB30が使われていますがこれも少数ですね。スペシャライズドのOSBBでもいけるような感じですが情報が少なくてはっきりしません。

元々『そのうちTIMEに乗りたいな』という気持ちでSRAM REDグループセットを選んだわけなので問題ないといえば問題ないのかもしれませんが、まさかこんなことになってしまうとは。いよいよBB30クランクは諦め時なのかもしれません。

それにしても何なんでしょうねこのBB・フレーム規格の乱立は・・。